通販のショップジャパンさん主催の「睡眠セミナー&新商品体験会」に参加させていただきました。
セミナーの講師は快眠セラピスト/睡眠環境プランナーとして活躍されている三橋 美穂(みはし みほ)先生!
睡眠のスペシャリストである三橋先生から、眠りに関する疑問や豆知識を聞いてきましたので、ポイントをまとめていきます。
今回はスライドの掲載許可もいただきましたので、随所に図なども入れました。
新商品体験会については、
メルティストの記事はこちら。
トゥルースリーパーに新商品プレミアケア メルティストが登場!
眠りの常識 ウソ? ホント?
Q 90分単位で寝ると朝スッキリ起きられる?
A △
90分周期の人は約4割。70~110分の幅があります。
入眠までの時間や、睡眠の状況によっても変わります。
よい睡眠・わるい睡眠を比較した図がこちら。
寝つきがいいと深い睡眠に入りやすく、成長ホルモンも分泌されます。
また、「睡眠のゴールデンタイムは夜10時~深夜2時」という話もよく話題になりますが、何時に寝ても、成長ホルモンは深い睡眠なら分泌されるそうです。
ただし、夜12時までには寝ていた方がよいです。
Q 眠れなくてもベッドに横たわっていた方がよい?
A ×
不眠が慢性化してしまいます。
眠れないと焦りや不安の状態になるので、無理に布団に入ることはよくありません。
眠れないときは寝床から出てゆったり過ごし、眠気がきたら寝床に入るようにしましょう。
ソファーなどに座って眠くなるまでいてOKです。
睡眠を圧縮して不眠を改善する方法(睡眠時間制限法)もあります。
寝つきが悪く途中で目ざめる場合は、寝床にいる時間を短くすると、睡眠が圧縮されて質が高まります。
- 眠れないときは、遅寝・早起きに
- 眠くなってから寝床に入り、15分眠れなければ寝床から出る
- 睡眠効率90%以上になったら、床上時間を15分のばす
がポイントです。
Q 昼寝は健康にいい習慣である?
A ○
ただし取り方に注意が必要です。
午後3時までに20分以内(シニアは30分以内)に。
さらに、夕方以降はうたた寝しないことも大切です。
シニアの方は深い睡眠に入るまでに時間がかかるから30分以内なのだそうです。
(シニアの目安は60~65歳くらい以上の方です。)
Q 豆電球を点けて寝ていると太りやすい?
A ○
明かりで睡眠が浅くなってしまいます。
ほぼ真っ暗な部屋で寝ている人と、豆電球を点けた程度の明るさで寝ている人を比べたところ、後者の方の肥満リスクが1.9倍にもなったという研究があります。
さらに、うつ病のリスクも上がるという結果も出ているので、寝るときの部屋はできる限り真っ暗が望ましいです。
仕事で朝に寝なければいけないという人は、遮光カーテンなどで部屋を暗くし、耳栓も活用しましょう。
ただし、できることなら夜12時までに寝るのが理想です。
Q 硬いマットレスは腰痛にいい?
A △
人によります。
枕との組み合わせも大切です。
マットレス選びのポイントは、硬さと、柔らかさのバランスが大切!
硬すぎても、やわらかすぎてもいけません。
寝る姿勢は、背中のS字ラインが立っているときと同じ状態になっていることが望ましいです。
また、お尻が沈みこむほどにやわらかいのは腰痛の原因になってしまします。
マットレスの硬さは、太め体型の人ならかため、スリム体型の人ならやわらかめが目安です。
選び方のポイントは、
- 仰向けで臀部(でんぶ)が落ち込まない、つま先が外側に開かない
- 横向で肩が圧迫されない
- 寝返りしやすい
- 夏涼しく、冬温かい
1~3までは、それぞれ枕と合わせて考えます。
4はベッドパッドを季節で替えましょう。
Q 首のシワは合わない枕のせい?
A ○
枕選びは、立っている姿勢をキープできる枕がよいです。
枕が高い → 首こり、肩こり、いびき、首のシワ、二重あご、ほうれい線
枕をしない → 顔のむくみ、首こり、肩こり、首の横シワ
枕が高いと奥歯を噛みしめやすくなるので、ほうれい線の原因になるのだとか!
高いのも、しないのも、不調のリスクとなります。
ちょうどよい枕 → 首がスッと伸び、呼吸がしやすい。横寝で肩の圧迫感がない
本当にあっている枕は体と一体感が あるので、枕をしていることを意識しないくらい自然な感じに。
※本人が思っているより、かなり低いケースがほとんどです。
Q 1分で眠れるのは健康な証拠?
A ×
かなり睡眠負債がたまっています。
日々の睡眠が充足していたら10分くらいかかるのが普通です。
厚生労働省の調査では、30~40代の3人に1人が睡眠で休養が十分とれていないという結果も出ています。
まさに現代人にとって、睡眠は大きな悩みに……。
「布団に入ったら1分で寝られる」というのは、実は自慢になっていませんよ!
Q 眠れないときは羊を数えるといい?
A ×
日本語で羊を数えても眠くなりません。
これは英語圏から入ってきた話だからなのでは、というのが理由です。
英語の場合、羊は「シープ(Sheep)」。
「one sheep, two sheep」とSの音で息が抜けるため、体の力も抜けます。
日本語で「羊が1ぴき、羊が2ひき……」と数えても、息は抜けにくいですよね。
このため羊を数えるのではなく、数をかぞえるのがおすすめです。
<カウントダウン法>
目を閉じて、頭の中で100から順に数をカ ウントダウンしていきます(3秒に1つくらいのテンポ)。
いくつまで数えていたのか忘れたら、100に戻って数え直します。
カウントダウン法で0まで行ってしまったら、布団から出た方がいいそうです。
睡眠時間と肥満・うつ症状の関係
女性約63万人のBMIの調査では、睡眠7時間が最も「肥満」リスク低いとされています。
うつ症状の調査では、7~8時間の睡眠が最も「うつ」のリスク低いという結果も出ています。
肥満もうつも、睡眠時間が深く関係しているということが分かり、睡眠の大切さが身に沁みます。
睡眠時間はどれくらい取ればいいの?
- 人それぞれ最適睡眠時間がある
- 7~8時間が最適な人が多い(シニアは6~7時間が目安)
- 長すぎても、短すぎてもダメ
睡眠時間を削っても、ベストなパフォーマンスができなければ、実質活動時間は落ちてしまいます。
自分の最適睡眠時間を計るには、1週間ごとに睡眠時間を変えて、日中の体調や気分を判断しながら探ってみるのがおすすめです。
(1週間でも、決まった睡眠時間を確保するのはなかなか難しいですが……!)
5時間睡眠でパフォーマンスを100%にする方法はないの?
という疑問が湧きますが、残念ながら、ありません。
ショートスリーパーは1%未満。遺伝子レベルで決まっています。
でも、多少短くすることは可能です。
- 週末の朝寝坊は1時間まで(時差ボケ状態になる)
- タ方以降うたた寝しない(睡眠圧が下がって睡眠が浅くなる)
- お酒を飲まない(睡眠が浅くなる)
- タバコを吸わない(睡眠が浅くなる)
- 寝床にスマホを持ち込まない(睡眠が浅くなる)
- カフェインを控える(睡眠が浅くなる)
- タ食は早めに軽くとる。遅くなったらスープ程度(未消化のまま寝ると睡眠が浅くなる)
- 寝室を暗くする(睡眠中も視覚中枢は働いている)
- 気になる音があれば、耳栓をする (聴覚中枢も働いている。耳が聞こえない人は熟睡する)
- 体に合った寝具を使う (合わないと筋肉に負担がかかり血流が悪くなる)
- 目覚ましのスヌーズを使わない(睡眠効率が下がる)
たくさんの対策法がありますが、これらを実践することで、短い睡眠でも高いパフォーマンスが期待できるようになります。
ぐっすり眠る 基本ルール5
- 体内時計を整える
- 活動的に過ごし疲れをためる
- 体温のメリハリをつくる
- 就寝前はリラックス(副交感神経優位)
- 寝室が快適
就寝前に避けることは?
×寝床スマホ
- 体内時計が後ろにズレる
- 睡眠不足になる
- 脳が過活動状態になり休まらない
などのリスクがあります。
睡眠前のベッドの中で、スマホやタブレットを操作していた子どもは、そうでない子どもと比べて、
- 睡眠不足 2倍以上
- 睡眠の質 半分以下
- 日中の眠気 3倍以上
という調査結果も出ています。
×夜食
未消化のまま寝ると、内臓の温度が下がりにくく、睡眠が浅くなります。
食事は就寝3時間前までにとるようにしましょう。
×タバコ
ニコチンの覚醒作用は2時間以上続き、深睡眠を減らします。
また、一日の総摂取量が多いと睡眠が浅くなります。
×アルコール
アルコールが分解されると、交感神経が刺激され中途覚醒が増えます。
いびきの原因にも。
夜中に目が覚めてしまうという人は、お酒を飲んでいる人が多いです。
×カフェイン
覚醒作用が4~7時間続きます。
一日の総摂取量が多いと睡眠が浅くなります。
コーヒー、紅茶、緑茶、ココア、コーラ、 栄養ドリンクに多いので摂取には注意が必要です。
睡眠にそれほど不満はないけれど、本当に大丈夫?
今の睡眠環境に不満がない人でも、
- イライラしやすい
- 気力がない
- 人に当たりやすい
などに心当たりがある人は、実は睡眠に問題があるのかもしれません。
ぐっすりと眠れるいい環境を整えることは、体にも心にも大切です。
感想とまとめ
三橋先生、本っ当に参考になりました!
情報がかなり多く大変でしたが、今後の自分のためにもまとめてみました。
就寝前のスマホはNGと分かっていても、ついやってしまいがち……。
そして飲み会から帰ってきて、満腹&ほろ酔いで寝るのもいけない。分かってはいる……。
でもたまにだし、飲み会だけは仕方ない!
相変わらず自分に甘いですが、できることから始めてみようと、最近昼寝は午後3時までにするようにしています^ ^
そして夜12時までにはなるべく寝る!!
睡眠に関してもっとお知りになりたい方は、三橋先生のご著書もぜひ読んでみてください。